2022年11月11日―――売上高約100億円、東証スタンダード市場にも上場する大手中古漫画本販売店『まんだらけ』に対し、公安委員会はアダルト商品の販売を約半年間、停止する命令を下しました。
東京都公安委員会がアダルト商品の販売停止を命じるのは初めてのことだといいます。
一体、なぜアダルト商品の販売を禁じられたのか。
その理由は、『性器が確認できる写真などを掲載した『ビニ本』を販売していた』からといいますが……。
実際は、まんだらけの度重なる違法行為についに警察がキレたのではないかと言われています。
そもそも、まんだらけと警察は何度もバチバチと火花を散らしていました。
さかのぼること2014年。まんだらけは万引犯と見られる人物に向かって、『商品を返しに来なければ顔写真を公開する』とホームページで警告。これが脅迫に値すると、警視庁から止められました。
警察とのいざこざは2016年にも。
インターネットを通じて古本などを買い取る際に、本人確認を行わなかったという理由で、古物営業法違反容疑で社長らが書類送検されています。
その後も、違法な販売が行われていないか、警察が目を光らせていたのだとか。
一方、まんだらけは2021年8月、中野ブロードウェイ内に、アダルト商品専門店『禁書房』を開店。
すると、「昼間からエロいものを堂々と売らないで!」と苦情が相次ぎ、警察も動く事態になりました。
風営法が禁じる病院の近くで営業していたこともあり、同法違反容疑で書類送検。
そして、2022年の『ビニ本』事件です。
これに対し、まんだらけは報道各社に以下のコメントを出しました。
『本件は不起訴になった事件ですが、そこに行政処分が下されるという不可解な案件になっております。弊社としては素直に納得はできかねますが、起訴も行政処分もともに警視庁からのお達しと思われますので、よほどこの案件には思い入れがあるようです。弊社はあまりこの件にいつまでも関わって時間を浪費したくありませんので、甘んじてお受けさせて頂く所存です』
さらに
「弊社としては昭和の風俗・風物史としてビニ本を捉え、文化的な遺産として後世に残すべく努力しておりましたが、先般それが認められなくて、警察による捜査、書類送検されましたが不起訴に至っております。書類送検につきましては異議もありましたが、そもそも不起訴になりましたので、格別異議申し立てもしておりません。しかしながら同じ警視庁から、不起訴にもかかわらず今度は行政処分という一種の罰則の適用を求められております
「よく考えますと検察の決定を無視しての警察処分ですので、どこかゴリ押しで意地を押し通そうという気配もございますが、これ以上係争を続けることも時間の無駄になりますので、このまま甘んじてお受けしようと思います」
わいせつ図画頒布容疑で社長以下が書類送検され、東京地検は起訴猶予処分にしましたが、都公安委は行政処分に踏み切った……という不可解な構図。
そもそも、子供たちにも見られるようなインターネット上のわいせつ広告もあるのに、このビニ本をわざわざ検挙し、行政処分まで繰り出して罰則を与えるのはなぜなのか……と首をかしげる人も多いようです。
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2024
03.10
Sun
日刊デリヘル経営・援護会コラム『昭和の風俗 まんだらけビニ本事件』
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