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人妻援護会コラム

2024

05.01

Wed

日刊デリヘル経営・援護会コラム『吉原の三景物 八月の俄』
吉原には独自の文化が花開いており、吉原には『三景物』といわれるイベントがありました。
それが、『三月の仲之町桜・七月の燈篭・八月の俄』です。
今回は、多くの人でにぎわった吉原の季節のイベント。三景物の中から、『八月の俄』についてご紹介します。
〇「俄(にわか)」とは即興劇のこと
『八月の俄』の『俄』とは、江戸時代~明治期にかけて流行った即興の芝居のこと。俄とは「俄狂言(にわかきょうげん)」を略したもので、江戸時代に路上で素人が演じた即興劇のことをいいました。
これは地方独自の特色がありました。例えば、大阪俄は滑稽さを売りにした寸劇で、博多俄は盆踊りから派生した寸劇。一方、博多俄は独特のお面をつけて行われました。博多名物の「にわかせんぺい」はここから由来しているんですよ!
〇吉原の俄とは
各地で人気だった俄ですが、そのブームは吉原にも起こりました。
三月の夜桜、七月の灯籠に並び、吉原三大行事として有名になったほどだったんです。
なぜこれほどの人気イベントになったのかというと、吉原の俄はズバリ『コスプレイベント』だったから!
豪華な衣装をまとった花魁を囲み、宴が繰り広げられる吉原のいつもの風景。
しかし、ふと外を見ると、着物の上にレースのようなものをまとい、羽のついたトンガリ帽子を携えた太鼓持ちが練り歩いている……。
これが、吉原で毎年行われる仮装イベント・吉原俄の一場面。異国情緒あふれる装束をまねて、江戸っ子たちがパレードするのです。
このときには、芸者も交えて、踊ったり芝居をしたり、現代のコスプレ祭りのような感じで盛り上がったのだとか。
中でも、江戸の庶民が盛り上がったのは、芸者の男装です。
吉原の芸者が鳶や火消しの姿に扮し、歌舞伎の助六に扮して芝居を演じたりしました。これが仲之町の大通りのパレードを大いに盛り上げたそうです。
そのはじまりは、一部の芸者が男装した際、「素敵!」と大人気になったから。それから、ほかの芸者がマネをして、どんどん広まっていったそうですよ!
〇なみなみならぬ盛り上がりを見せた『吉原俄』
吉原俄がおこなれた8月。仲之町通りは俄のパレードで連日、大変にぎわいました。このイベントを最大限に楽しむため、この俄はきっちり30日間行われたといわれています。8月中旬ごろからはじまるのですが、雨が降ればその分だけ9月にずれ込んだんだそうです。
『三月の仲之町桜・七月の燈篭・八月の俄』のイベントの紹介をしてきましたが、どれも本当に楽しそう!
当時の人々にとって『吉原は非日常な空間』だったという理由が分かりますね。人々の心を離さないテーマパークのようです。

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