Column
人妻援護会コラム

2024

07.17

Wed

日刊デリヘル経営・援護会コラム『江戸の風俗 化猫遊女』
『化猫遊女』(ばけねこゆうじょ)で検索すると、いろんな可愛い化け猫のイラストが出てきます。どの化け猫も前をはだけた着物を着て、怪しげに微笑んでいるではありませんか。
この妖しい女性はなんなんだ……?と興味が湧いてきますね。
『化け猫』+『遊女』のアイディアが生まれたのは、実は江戸時代のこと。
この『化猫遊女』は、当時の品川宿で「化け猫の飯盛女がいる」とまことしやかに噂されたことをヒントにうまれたキャラクターで、普段は遊廓に勤めている遊女が、深夜になると化け猫に姿を変える……というふうに創作しなおされました。今回は、そんな『化猫遊女』が生まれた背景を詳しくご紹介します!
〇『化猫遊女』のモチーフになった飯盛女って?
「飯盛り女」とは宿場や料理屋で働くことが許されていた仲居さん的な女性のこと。
街道の宿場で、泊り客にごはん(飯)を盛ることから、飯盛女と呼ばれるようになったと言われています。
……彼女たちは、お客さんに呼ばれて寝床ときて、おこづかいをもらう代わりに夜の相手もします。つまり、飯盛女は宿のスーパーコンパニオン的存在というわけなんですね。この飯盛女が化け猫になった姿を見た、と品川宿のお客さんや従業員が騒いだことから、『化猫遊女』のアイディアが生まれました。
〇「化猫遊女」はどんなキャラ?
『化猫遊女』は遊女(遊廓で働く女性)が猫に化けて人や食べ物を食べるという物語です。
江戸時代の遊廓では、遊女たちが猫を飼っていることはわりとよくあることでした。そこに、遊郭の閉鎖的な環境や非現実的な空間が、その中で生活している遊女たちを妖しげな存在に仕立てたのではないかと言われています。
特に夜の間は、遊女たちはお客さんの前で食事をとってはいけないといわれていたので、遊女はひそかに廊下で食事をするしかありませんでした。真っ暗な廊下でもそもそと食事をほおばる遊女……、かなり不気味ですよね。
これらの要素が結びつき、「化猫遊女」という伝説が生まれました。
この伝説は、その後、江戸時代の文学や話芸で広まり、映画や小説などにも取り上げられるようになりました。化猫遊女は、いつしか日本の伝統的な妖怪になりました。
江戸時代から現代にいたるまで、日本の黄表紙、洒落本、咄本、歌舞伎などに登場して人気を博しています。あなたの知っている猫娘ももしかして、化猫遊女からヒントを得てるのかもしれません!
Top