いよいよアダルトグッズの歴史も最終章。ここで登場するのは、『アダルトグッズの王様』とも言われるバイブレーターです！
医療の現場から生まれた意外なルーツを持つこのアイテムが、エロティックな世界とどう結びついていったのか。近現代の開発秘話を紐解きながら、その面白さに迫っていきます！

バイブレーターが生まれたのは19世紀後半のイギリス。
なんと、バイブレーターは女性特有の病気（当時はヒステリーと呼ばれていました）を治療するため、開発されました。
「ヒステリー」は不安や感情の不安定さを特徴とする病気とされていました。その原因は子宮の鬱血だと考えられていて、医師たちは「骨盤マッサージ」を施すことで症状を和らげようとしていました。でも、この治療、医師の手にとっては非常に負担が大きかったんです。

そこで登場したのが、据え置き型で重さ18kgもある電動バイブレーター。患者に直接振動を与えることで、医師の負担を軽減しつつ、治療の効率を上げることができる画期的な機械でした。
当時の女性たちは、この巨大な装置で治療を受けることにどんな気持ちだったのでしょうか。ちょっと想像するだけでもドキドキしてしまいますね……！

時代は進み、1920年代になるとバイブレーターは医療の現場を離れて家庭にも登場するようになりました。ただし、当時の広告では「美容と健康のため」とされており、性的用途は一切触れられていません。「肩や背中のこりをほぐします！」といったキャッチコピーが使われていました。

しかし、実際には多くの女性がこっそり性的健康のために使っていたんじゃないかと言われています。

1950年代になると、バイブレーターはさらに使いやすく進化します。特に、振動速度を調整できるボタン操作が加わったことで、自分好みの快適さを選べるようになりました。細かい調整ができるなんて、今では当たり前かもしれませんが、この時代の女性たちにとっては革命的だったはずです。

この時期には、家庭用電化製品が普及し始めたこともあって、バイブレーターがより手に取りやすい存在になっていきました。

1980年代は、バイブレーターがファッション性やデザイン性を重視する時代に突入します。この頃から、女性自身がデザインに関わるようになり、カラフルでポップな小型バイブレーターが登場しました。この時代のバイブレーターは、まさに「女の子が持ちたいアイテム」に。アダルトグッズに対するハードルが下がり、もっと身近で、もっと楽しいものへと進化していったんです。

そして現代。バイブレーターは驚くべき進化を遂げています。吸ってくれる吸引型バイブレーターやアプリ連動型のスマートトイが次々と登場し、ただ振動するだけではない、新しい体験を提供しています。

さらに、遠隔操作ができるスマートトイも登場。パートナーとの距離が離れていても一緒に楽しむことができるなど、デジタル時代ならではの魅力を持っています。

以上、アダルトグッズの歴史でした。
昔の人たちの工夫や挑戦があったからこそ、今私たちが手に取れるアイテムがあるんですよね。
次の進化がどんな形になるのか。これからのアダルトグッズの未来にも、きっと面白い物語が待っているはずです！