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人妻援護会コラム

2025

03.01

Sat

日刊デリヘル経営・援護会コラム『江戸の風俗 べらぼう〜見返り柳』
2025年(令和7年)から始まるNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(つたじゅうえいがのゆめばなし)。
江戸時代を舞台に、今も語り継がれる天才浮世絵師や作家の才能を見出し、世に送り出した出版人「蔦屋重三郎」(つたやじゅうざぶろう)の波乱万丈な人生を描いています。

今回は、『べらぼう』に登場する、遊郭の入り口に生えていた柳の木、通称『見返り柳』(みかえりやなぎ)について深掘りしたいと思います。
〇大河ドラマ『べらぼう』のあらすじ
18世紀半ば、すっかり平和な世となった江戸時代。
吉原の貧しい家庭に生まれた蔦屋重三郎は、幼くして引手茶屋の養子となります。
引き手茶屋の仕事は、吉原や遊郭内で遊客を遊女屋へ案内することでした。

やがて彼は吉原大門前に書店を構え、洒落本や黄表紙などの出版で「江戸のメディア王」と呼ばれるまでになります。その才能は本だけに留まらず、喜多川歌麿や葛飾北斎、東洲斎写楽といった浮世絵師たちの名作を世に送り出しました。

やがて、時代が移り変わり、寛政の改革による厳しい弾圧が始まります。それでも重三郎は信念を貫き、江戸の文化とエンターテインメントを守り続けるのでした。
〇見返り柳とは?
『見返り柳(みかえりやなぎ)』は、江戸時代の吉原遊郭(現在の東京都台東区)の入り口付近にあった柳の木のことです。この柳は、吉原遊郭への玄関口として象徴的な存在でした。
名前の由来にはさまざまな解釈がありますが、もっとも有名なのは「遊郭で遊んだ男性が、遊女との時間を思い出し、つい柳を振り返ってしまう』というもの。
柳のしなやかな枝が、まるで人が振り返るような姿に見えることから、この名がつけられたとも言われています。
このように「見返り柳」は、吉原遊郭での出会いや別れ、喜びや哀愁といった人々の感情を象徴するものだったのです。
〇見返り柳があった場所
見返り柳があったのは、吉原遊郭への入り口である『吉原大門(よしわらおおもん)』のすぐ近く。現在の東京都台東区千束にあたる場所です。
この柳は、吉原に向かう人々が目印にする場所でした。

江戸時代、吉原遊郭は訪れる人々にとって「非日常」の象徴であり、喜びや儚さが交差する特別な空間。そのため、遊郭を後にする際に柳の木の下でふと立ち止まり、思い出のひとときを振り返る――そんな情景が自然と生まれたのではないでしょうか。
〇浮世絵や小説にも描かれている見返り柳
見返り柳は、江戸文化を象徴する風景としても有名で、吉原をテーマにした文学や浮世絵の中でもたびたび描かれています。
浮世絵の作品には、遊郭の喧騒を後にする客や、その背中を見送る遊女たちが見返り柳の近くで描かれているものがあります。当時の人々にとっても、「ああ、わかるわかる」と共感する情景だったのでしょう。
〇さいごに
見返り柳は、江戸時代の遊郭入り口を象徴する木。
人々が遊郭での思い出や名残を振り返る特別な場所でした。
柳のしなやかな姿と、遊郭にまつわる人々の心情が重なり合って生まれた『見返り柳』という名前が、とってもロマンチックですね。
現在も、当時の木は存在しませんが、その名前と歴史は、江戸文化の遊び心を伝える象徴として語り継がれています。

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